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古道再生による里山の保全/中世城跡(鎌刃城)から里山の再生 /番場の歴史を知り明日を考える会

事業の概要

2017年度~:地元の小学生、市民が鎌刃城跡にトレッキングコースとして訪れるようになってきました。しかし、まだ霊仙山麓の広大な地域には廃村が多く、里山が崩壊しつつあります。そこで自然・文化の豊かなこの地域の古道再生トレッキングコースを開発し、マップを作成しイベントなどで啓発していきます。 2014年度~2016年度:里山(鎌刃城跡)に、仮設大櫓を復元し、水の手の補修や滝の小道の整備などを行い、ふれあいの場としての環境を整備します。また、鎌刃城まつり、北国ルート・琵琶湖一周のろし駅伝や地元小学校と連携した体験学習などで、次世代の里山自然学習や郷土の歴史学習をすすめます。そして活動成果をもとにしたガイドパンフレットを作成し、ブログとともに情報を発信します。

番場の歴史を知り明日を考える会 活動写真

2015年10月29日、番場の歴史を知り明日を考える会の皆さんが、米原市立河南小学校の6年生と鎌刃城登山するところに同行しました。6年生全員で32名が登ります。これは米原市内の小学校全てで行われている、地元の山に登る行事の一環だそうです。

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小学生と引率の先生は、ふもとの番場集落までバスでやってきて、地元の方・会の方などから登山の注意などを受けてから出発します。写真の背景に写っているのが鎌刃城跡のある山です。城までは約2キロ、40分程度の道のりですが、小学生にはもう少しかかるかもしれません。中山道から歩き始めます。

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歩き始めてすぐに中山道から外れ、獣害対策用のゲートを開けて名神高速道路をくぐりました。

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うっそうとした森の中の道を登っていきます。

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途中には倒木が多いところもありましたが、番場の歴史を知り明日を考える会の皆さんが事前に整備されているので大丈夫です。

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人一人がやっと歩ける道にさしかかりました。ここは城を守るために人工的に作られた道(土橋)だそうです。狭いので大軍勢でも一列でしか進めません。

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鎌刃城の大櫓跡のすぐ手前には、大堀切(おおほりきり)があります。かなり険しくV字に掘られていますが、子どもたちは元気に登っていきました。

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ついに鎌刃城の北のⅥ(ろく)曲輪(くるわ)の大櫓跡に到着しました。眺望は素晴らしく、伊吹山、小谷城、虎御前山、新幹線が走っているのも見渡せます。

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後ろに足場が組んであるのは、実物大の大櫓の絵を描いた布を張って昔の大櫓の姿を再現するためです。全国山城サミットなどのイベント時に掲げたそうです。絵は小学生も参加して描きました。この足場は生えている立木を利用して固定されていて、国指定史跡の城跡に穴などを掘らず遺跡を傷つけないようにしたのだとか。さすがですね。

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くぼみになっている大櫓の跡には礎石が残っています。

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これは鎌刃城の水の手の再現です。青龍の滝から水を引いていた跡があり、今でもパイプで水が引かれて流れています。

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西を眺めると琵琶湖が見えました。鎌刃城が使われていた時代にはこのように木立が茂っていなかったのでもっと良く遠くまで見渡せたそうです。佐和山城、彦根城、荒神山まで見えます。

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番場の歴史を知り明日を考える会で作成した鎌刃城跡マップを見ながら説明を聞く小学生。このマップ作りにも夏原グラントの助成金が使われています。

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主郭の虎口。細長い城跡です。この下にも石垣がありますが普段は土のうで保護され、見ることはできません。ちょうど土のうを取り替える時期に当たり、子どもたちは石垣を見ることができました。

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説明する会長の泉さん「間もなく埋め戻すので、あと10年は埋まったままやから、石垣を見られた君たちはラッキーやで」。

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鎌刃城跡を歩いて回って見学したあとは、北の曲輪の中に生えている木を伐採します。みんなで交代しながら少しずつノコギリを引いているところです。
ノコギリを持ってない子どもたちは滑車で向きを変えたロープを引っ張って、人のいない方向へ木を倒しました。あたりにはヒノキのよい香りが。

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次は3班に分かれて城跡で活動です。この班は物見櫓に登ってからお弁当。

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この班は鹿の食害を防ぐために、ビニールテープを幹に巻いています。

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この班では先ほど切り倒したヒノキを1.5センチ程度の厚さにノコギリで切っています。

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その木に焼き印を押して記念に持ち帰るのです。

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できあがったら「きれい!持って帰ったら部屋に飾りたい」と子どもたちは満足げでした。

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この小学生は枝打ちのための木登り体験をしています。上下の器具を使って尺取り虫のように上に登っていくのです。

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あっという間にこんなに高いところまで登っていました。コツをつかむのが早いのでしょう。見ているこちらがドキドキしてしまいました。

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ここで、会員の方がイベントで作っているという「石垣団子」が振る舞われました。胡麻と黄粉をまぶし石垣に見立てたお団子を中世の城跡で食べると、いっそう美味しく感じます。

3班に分かれて、森林保全体験、物見櫓、コースター作りを全部体験した子どもたちは、お団子を食べたら同じ道を下山していきました。
私たちは別の道で下山します。

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山の尾根づたいに歩くと、7カ所に掘切が設けられています。急斜面の堀切を横断するのはロープが頼り。この険しい尾根はまるで鎌の刃のようだというので、鎌刃城の名前の由来になったのだとか。実際、歩いてみると山城を攻めるのは大変なことだとわかりますよ。

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林道を少し歩いてやってきたのは、水の手の水源になっている青龍の滝です。信仰の場でもあり滝行も行われていたそうです。

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ここには夏原グラントの助成金で修理したトレッキングコースの休憩所のトイレと東屋があります。もともとどちらも土台はあったのですが、屋根などがなくなっていて使えなかったのだそうです。

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トイレもきれいに修理されていました。

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2種類のトレッキングマップも助成金で作成されたもの。これを見ながら歩くと鎌刃城跡周辺の歴史についても詳しく知ることができます。

中世の山城は歴史の上で重要な役割を果たしましたが、時代とともに人々から忘れ去られ、日本全国の里山が荒廃したのと同様に鎌刃城跡のある山も荒れていきました。そんな貴重な史跡がある山が崩壊するのを防ぐためにも、人が山に入り里山保全を行う必要があります。番場の歴史を知り明日を考える会は、登山道周辺の整備や城跡の雑木の伐採など、里山の保全にも力を入れています。

子ども時代に体験したことを大人になっても忘れず、ふるさと番場の山を大切に思ってくれるのではないでしょうか。

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