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ふるさと蒲生野川づくり事業 /蒲生地区まちづくり協議会

事業の概要

滋賀県東近江市にある蒲生地区を流れる佐久良川は、近年の大雨により河川が変わり雑草が繁茂しています。同時に河川の環境も悪化し、人々が河川とのつながりもなくなり愛着が薄れてしまいました。 そこで、河川公園や憩いの場を作り除草作業やゴミ拾いを行います。また魚に優しいビオトープを整備します。 そして、日本初の「ふるさと蒲生野、河川まるごと博物館」を目指します。

蒲生地区まちづくり協議会の活動の写真

2016年6月17日、土曜日の朝、蒲生地区まちづくり協議会の川づくり事業を訪問しました。幸い梅雨の晴れ間となり初夏の早朝7時半に到着すると佐久良川の周辺はたくさんの草刈り機の音とともに大勢の人で活気にあふれていました。

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ここは東近江市市子川原町。集合場所は佐久良川のすぐそばにある東近江市蒲生支所です。集合時間は6時半でした。涼しいうちに作業を集中して済ませてしまう作戦です。

蒲生地区まちづくり協議会の活動の写真
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説明してくださった副会長の田中さんです。
「朝早い時間に済ませれば、そのあと仕事に出る人も参加できますから」。
この日受付で記名を済ませた人の数は176名だということでした。郵便局、日赤、JA、自治会長、各集落の人、ライオンズクラブ、各企業、各種団体、各事業所、東近江市の職員「地域支援応援隊」、県議会議員、市議会議員……。東近江市長も参加されあいさつをされたそうです。こんなにたくさんの、違う立場の方が力を合わせておられるとは!

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河川敷はきれいに刈り込まられ、すっきりしています。

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(夏原グラント2次審査資料より)
ここは昔、農薬散布のヘリポートとして使われていたそうです。昔の佐久良川は適度に増水していたので川原に草木が繁ることはありませんでした。しかしダムができるなどで流量が減り、河川敷にはうっそうと大きな木や草が茂るようになりました。水辺に近づくこともできなかったそうです。

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(夏原グラント2次審査資料より)
一度、滋賀県が工事をして、素人では処理できないような大きな木を伐採してくれましたが、その後は手入れをされず荒れていきました。

そこで、蒲生地区まちづくり協議会の「ふるさと蒲生野川づくり委員会」がモデル地を2カ所決めて、年4回(6、7、8、9月)の川掃除を交互に行うことにしました。それが今回の、蒲生支所そばの佐久良川で、もう1カ所は蒲生運動公園第1グラウンドそばを流れる日野川の河川敷です。

蒲生地域の42自治会のうち、半分は川に面していないにもかかわらず、川づくり作業に参加してくれている自治会も多いそうです。

蒲生地区まちづくり協議会の活動の写真
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川づくり委員会・委員長の日永さんは「私たちはお金がないから人海戦術しかありません。夏原グラントの助成金で、草刈り機の替え刃や草刈り鎌、燃料、お茶を皆さんに提供しました。地域で川をきれいにする、啓発の意味で広く作業への参加を呼び掛けるためのチラシとポスターも作りました」と、チラシを見せてくれました。1枚で4回の作業日を知らせるチラシです。

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「樹木と草が生い茂っていた時には、誰も川に近づけませんでしたが、こうして整備すると河川敷で遊ぶ子どももでてきます。
蒲生野考現倶楽部(2012年度~2014年度夏原グラント助成団体)のかいどり大作戦にも協力して、子どもたちが川と生き物にふれあう場を作っています。ふるさとの川に対する愛情を育ててもらいたいと思います」

蒲生地区まちづくり協議会の活動の写真
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橋の上でお話を伺っているうち、人がどんどん引き揚げて来ました。8時を過ぎたので作業をやめて集合場所に戻って来ているのです。

蒲生地区まちづくり協議会の活動の写真
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軽トラックいっぱいのゴミ。

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朝8時半、委員長の日永さんが終了宣言とともにねぎらいの言葉をかけ、解散です。

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みなさん、さーっといなくなってしまいました。
そのうち蒲生地区にある、「悠久の丘あかね古墳公園」の入り口で作業をする女性の皆さんを発見。解散後、その足でここに移動したそうです。
「この公園はまちづくり協議会で指定管理を受けているので、花壇の花の植え替えをしているんですよ」。

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本当に川づくりの作業が終わってから仕事をされているわけですね。

今回伺ってみて、地域の様々な団体や個人が自分たちの手で地域の川を守ろう、と早朝から汗を流しておられるのが実感できました。多くの人が地元を愛している、そんな気持ちが伝わってきます。
日永さんは「近畿の水がめである琵琶湖を守るため上流の川を美しくする大切さを多くの皆様に知っていただくことに貢献し、滋賀県で取り組んでおられるマザーレイク21・琵琶湖総合保全整備計画に少しでも役立てばと思っています」とおっしゃっていました。
日本初の「ふるさと蒲生野、河川まるごと博物館」が目標の、ふるさと蒲生野川づくり事業。どんな博物館になるのか、楽しみです。

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