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河川環境美化作戦 /竜王清流会

事業の概要

滋賀県蒲生郡竜王町を流れる善光寺川は、かつて白砂がまぶしい河川敷でした。ところが砂防事業が完了した後、放置された結果荒廃し不法投棄場となってしまいました。有志が竜王清流会を立ち上げ、2009年から始めた「河川環境美化作戦」には、毎回多くのボランティアに参加してもらって、河床や法面などの草刈り作業を行っています。この美化作戦を引き続き行い、参加者の交流も交えながら、重機を入れて危険な箇所や平坦地の草刈りや清掃作業を行っていきます。

竜王清流会 活動のようす画像

訪問 河川環境美化作戦 /竜王清流会

2014年5月31日、土曜日、竜王清流会による河川環境美化作戦を訪問してきました。

竜王清流会 活動のようす画像 竜王清流会が活動のフィールドとしているのは、名神高速道路 竜王ICから国道8号線へと伸びる善光寺川です。その全長4.7キロメートルの河川を春と秋に「善光寺川環境美化作戦」のそれぞれ第1弾、第2弾を行っているのですが、その春の第1弾の当日に訪問をしたのです。

この善光寺川の両岸は今でこそすっきりとしていますが、この環境美化作戦を開始する前はジャングルのように木々が生い茂っていて不法投棄も後を絶たず、とても散歩などする雰囲気ではなかったということです。会長の長江さんは「平成21年1月、初めて作戦を実施した日の参加ボランティア数は500名を超えたんですよ。町内の企業さんからは若い人を派遣してくださいますし、青いユニフォームもある企業さんが200枚以上寄付してくださいました。自治会からも人が出てくださるし、女性メンバーはお昼ご飯を作ってくださるし、多くの方のご協力があって続いているのは本当にありがたいです」とおっしゃいます。

竜王清流会 活動のようす画像
当日は善光寺川の堤防に本部テントが張られ、そこに朝8時集合です。朝一番のバスで着いた時には既に全員が持ち場に着いて作業が開始されていました。

竜王清流会 活動のようす画像
川の両岸と橋には、竜王清流会ののぼりがずらりと並んではためいています。メンバーはそろいの青い長袖Tシャツを着ているので、遠くからでも環境美化作戦参加者だと一目でわかりました。

竜王清流会 活動のようす画像
「今日の参加者はだいたい100名程度です。作業の割り振りは50メートルを1区切りとして、1班6人で担当してもらいます。参加者の方には受付で番号を渡し、その番号の班の場所に行ったら6名で草刈りやゴミ拾い作業を行ってもらいます。1時間ごとに休憩を入れ、午前中に1区間の清掃がたいだい完了するので達成感がある。それが50メートルという距離です。これは経験から決めた数字なんですよ」と事務局の岩田さん。なるほど。そんな意味がある50メートルだとは知りませんでした。

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その通り、班の作業範囲ごとに立て札があり、そこに補充用燃料が置いてありました。

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上流から下流まで、とても距離があるので連絡やゴミの回収には「道具車」という表示を貼った軽トラックが走り回っています。

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その軽トラックに乗せていただき、善光寺川の上流を見せてもらいました。この川のすぐ側には三井アウトレットパークがありますし竜王ICもあります。川の岸を走る自動車の交通量のすごさには改めて驚かされました。

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一方近所のコミュニティハウスでは、善光寺川で清掃活動が行われているのと平行して昼食づくりが行われていました。

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大きな炊飯器で炊きたてのご飯を木の飯切に移しているところです。

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今日のメニューはおむすび2種類と素麺。わいわいと、みるみるうちにたくさんのおむすびができあがっていきました。
皆さん、自治会の方だったり、自主的だったり、ご夫婦で参加されたり、いろいろな立場からのボランティアだということです。

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これは休憩の風景。木陰で班の皆さんくつろいでいらっしゃいます。本部からの軽トラックからお茶を渡しているところです。みなさん笑顔で声をかけあって和やかな雰囲気でした。

竜王清流会 活動のようす画像
この清掃は今日だけではありません。前もって重機が入り法面など、刈れるところを既に刈っているのです。人が草刈り機を使う部分というのは、機械が入れないデコボコ地や水のそばなど。写真は機械が入って草を刈った部分です。これで、竜王清流会の河川環境美化作戦がどれだけ大がかりかおわかりいただけるのではないでしょうか?しかも役員の方は事前にのぼりを立て、作戦が終われば回収しておられます。「善光寺川環境美化作戦1回は4日セットなんです」と岩田さんは笑いながらおっしゃっていました。

夏原グラントからの助成金は、チラシ代、炊き出し代、7月に開催予定の自然観察会などに使われています。

竜王清流会 活動のようす画像
休憩が終わって、作業開始。次第にゴミが本部に集まってきました。

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こちらの班は担当部分の草刈りが早めに終了したので「もっと上流へ回ってくれ」と本部の方から指示が出ているようです。

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作業が完了した班から、本部に帰ってランチタイムです。こちらの若い班の皆さんは、企業から参加されたとのこと。若い人が多いのも竜王清流会の特長かもしれません。

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女性メンバーが一人前をさっとセットして渡してくださいます。

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いつもはカレーライスが多いそうですが、今日はおむすびと漬け物、そして素麺。作業で汗を流した後には、心づくしの冷たい素麺が特別おいしく感じます。

竜王清流会 活動のようす画像
三々五々、作業を終えた班からお昼ご飯を食べて帰っていく流れ解散です。本当にお疲れ様でした!


竜王清流会ではこの河川環境美化作戦以外に、夏は子ども対象の「自然観察会」で魚つかみを行い、冬には家族で焼き芋大会も実施しています。地域の川に親しむ活動を子どもの頃から体験していると、地元への愛着が育つことでしょう。

また、4月に行われた夏原グラントの贈呈式でお隣の菩提寺で活動している子ども活動サポーター会との交流も生まれ、コバノミツバツツジの種をもらって苗に育てているところだそう。地元では「あえんぼ」と呼ばれるコバノミツバツツジを植えたい、とのことでした。善光寺川一帯も、もともとコバノミツバツツジが自生している地域なのです。春になると赤い花がとてもきれいに咲くので、うまく育つといいですね。

地域ぐるみで取り組む竜王清流会の善光寺川環境美化作戦。私もこの川のそばの道を車で走ったことがありますが、竜王清流会と地元の皆さんの地道は活動のおかげで気持ちのよい眺めが維持されていることを、今回初めて知りました。たいへんな作業ではありますが、夏と冬にお楽しみイベント・自然観察のイベントを交えながら、今後も地域の皆さんが協力して長く続けていただきたいと思いました。

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