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総出事業 フリースペースつどい /認定特定非営利活動法人 つどい

事業の概要

滋賀県長浜市の里山に拠点を持つ、つどいでは高齢者福祉サービスやB型就労支援作業所、農園に関わる就労機会などをつくり出してしてきました。里山の遊休農地に様々な人が集い、作業を通じて交流することで地域の未来のコミュニティをつくろうと「総出」事業を行っています。そこにフリースペースを開設して福祉サービスを受けづらい、引きこもりなど生きづらさを抱えた人々に新たな生き甲斐を発見できるよう手助けします。具体的には、週2回のフリースペースの開設とその中での活動として里山整備、参加者の希望に応じたワークショップや講習会の開催、先進地への視察研究、ニュースレターの発行などを行います。

つどい 活動のようす画像

2019年11月13日、滋賀県長浜市の常喜町にある、認定特定非営利活動法人 つどい(以下、つどい)を訪問しました。つどいは、さまざまな事業を行っています。居宅介護支援、通所介護、きんたろう村農園、きっちん きんたろう、就労継続支援事業、放課後児童クラブ、日中一時支援。 そして主に空き家を改装した拠点では、それらの事業を行いつつ、定期的に地域に開放される「喫茶るんるん」などを開催しています。
 
つどい 活動のようす画像  
こちらは、休耕田を使ってハスの栽培を行っている場所。ここに地域の人が気軽に立ち寄れる「よりあいどころ あいのたに」というサロンを開設したところだそうです。
 
つどい 活動のようす画像  
「よりあいどころ あいのたに」で働く有償ボランティアのカフェメイドさんは、地元の方々です。入場料300円を払うと、カラオケと健康器具を使い放題。お茶菓子とコーヒーもご自由に!
 
つどい 活動のようす画像 
 
窓の外には、ハス畑が広がるのどかな里山が広がっています。
 
つどい 活動のようす画像 
 
つどい代表の川村美津子さんが車で畑や施設を案内してくださいました。昔、ここには山の上に安楽寺というお寺があり、茶店も連なる門前町だったのですが、戦乱で焼き払われてしまったそう。地名は安楽寺の入り口、という意味で「安の口(あんのくち)」なのですが、川村さんが聞き間違えたことから「あいのたに」という愛称になりました。
 
つどい 活動のようす画像 
 
谷の一番奥から町のほうを見たところです。新幹線も横切って行きました。そんなにぎわいがあった場所とは思えない静けさです。
高齢化などで耕作放棄された田んぼは多く、最初は1枚だけだったのが、どんどん「頼むわ」と増えていき、今では見渡す限りがハス畑に。花の季節には田んぼごとに違う品種のハスが咲き、すばらしい眺めだそうです。
 
つどい 活動のようす画像 
 
川村さんは「元は田んぼでしたから、子どもが入ってもさほど深くなくて安心です。水を張っているためトンボやイシガメ、タガメなど、たった3年で戻ってきました。

ハスは食べる根ではなく、葉を料亭に出しています。また、茎や花や葉から繊維が出るので糸にできないかと思案中です。根は苗として出荷もしています。
 
つどい 活動のようす画像 
 
今はたまたま酵素ドリンクの絞りかすを使えないか、というところから、チョコレートに混ぜる話になり、久遠(くおん)チョコレートのブランチ(支店)を長浜駅前に、今年12月から、つどいが出すことになったんですよ。」と、川村さんがつどいの展開状況について説明してくださいました。

「久遠チョコレートのお店は、障がいを持った方に中心となって働いていただくんです。引きこもりの人、定職に就けない人たちには、自然の中がいい人もいるし、人前に出ても大丈夫な人、全く人前はダメな人などさまざまです。何が一番よいのかは、その人によるので、つどいではいろんな事業を行うことで、仕事などをマッチングできる可能性を増やしているんです。」と説明してくれました。
 
つどい 活動のようす画像 
 
しいたけ栽培で使用済みの菌床は、畑の肥料としてとても優秀。
 
つどい 活動のようす画像 
 
介護施設のそばの畑では見事な菜っ葉が育てられ、施設の食事に使われているのだそうです。
 
つどい 活動のようす画像 
 
「夏原グラントの助成金を使って、ここがきれいになったことがうれしいんです!」と川村さん。よく見ると、古い切り株がいくつもありました。
「もともとはケヤキの大木の森だったのですが、伐採された後はほったらかしで深い薮になってしまい、誰も立ち入れない危険な場所になっていたのです。
 今回、こんなにきれいになって、子どもが切り株で遊ぶ姿が見られたらな」と、とてもうれしそうに歩き回っていました。
 
つどい 活動のようす画像 
 
また、集落の中の畑も耕作放棄されていたそうですが、任されて「きんたろう村のさつまいも畑」に。この畑も夏原グラントの助成金を使って土作りなどを行い、今年の秋には、つどいに関わる大人も子どもも総出でイモ掘りを行ったということです。

つどい 活動のようす画像  
つどい 活動のようす画像 

 ※以上の2枚画像は つどい提供 

「サツマイモの茎は、通所介護の施設に来ている方々がきれいにして出荷できるように作業してくださいます。みんな何かしらの役割を持ってくださっているんですよ。
 
夏原グラントの事業で来てくれている引きこもりの人も、障がいを持つお子さんも、みんなイモ掘りを楽しみました」と川村さんはにこにこ。
 
つどいの皆さんは地元の方の応援を受け、さまざまな制約や条件にも柔軟に対応しながら、引きこもりの人も、高齢者も、地元地域で安心して笑顔になれる居場所を作ろうと、がんばっておられることがわかりました。
 

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