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森のようちえん おやこの会 /一般社団法人 森のようちえん どろんこ園

事業の概要

親子で森の中に入り森遊び・川遊び・創作活動・講演会・ワークショップなどを体験し、年間を通じて四季を感じてもらう「おやこの会」というクラスを一般向けに開催します。親子で自然に関心を持ってもらいたいと願っています。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす

2017年6月5日、森のようちえん どろんこ園 おやこクラスが開催される京都市宝が池公園を訪ねました。

森のようちえんとは、小学校に入学する前くらいまでの子どもたちに、自然体験を意識した保育活動です。行う主体は、幼稚園や保育園もあれば保護者の集まりもあり、さまざまな団体が全国各地で活動していて、NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟という組織も作られています。内容もさまざまですが、共通するのは子どもを森や川、畑など、屋外の自然で遊ぶことを大切にしていることです。

今回訪問した、森のようちえん どろんこ園は、京都市にある宝が池公園を拠点として活動しています。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
宝が池公園の中には池も川もあり、親子で釣りや水遊びを楽しむ姿も見かけました。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
「おやこクラス」の子育て講座が開催されるのですが、集合場所はここ、いこいの森です。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
森の奥には、京都府警平安騎馬隊の厩舎と馬場がありました。祇園祭などで警備に活躍しています。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
木陰にいるとさわやかな風が吹き抜ける、快晴でした。屋外に出かけただけで幸せな気持ちになれるくらいです。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
集合場所とは別に橋を渡ったところで、子どもだけの受付がありました。お母さんが講座に参加している間、子どもだけのクラスで過ごすのです。どろんこ園のスタッフが受付をしています。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
大きな木陰はシートを敷くと、青空教室に早変わり。受講者が集まって座りました。小さなお子さんを連れて参加する人もいます。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
今回の講師は誕生学アドバイザーの都智華子さんです。お母さんやもうすぐお母さんになる人対象に命の大切さのお話をしておられます。小学生や中高校学生など、思春期の子ども対象に性に関するお話をすることも多いそうです。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
今回は「いのちのお話会」というタイトルで、赤ちゃん誕生まで女性の体がどう変化していくか、大型絵本と腰骨の模型と新生児の人形を使い段階を追って細かく説明してくださいました。そして、性の大切さや命を育むために健康の大切さについてのお話でした。

都さんのお話を聞いていると、幼いうちに自分の体が汚いとか恥ずかしいとかという考えを大人が教えてしまっていることが、いかに多いか気付かされました。また、出産がいかに大変だったか、痛かったことやつらかったことを、つい子どもに訴えてしまうと、それがいつしか子どもの心に「自分はお母さんを苦しめてしまった、よくない存在なのだ」と自己否定の気持ちを植え付けることがあることもお話されました。

「そんな苦しみも、あなたが生まれてきてくれた喜びに比べたら小さなもの」と、言葉にしてフォローすることが大切だとか。子どもたちが成長するにつれ性について話合うことが難しくなりますが、幼い頃から性について、子どもを慈しむ気持ちとともに伝えることが大切なのですね。

お話が終わったら質疑応答の時間があり、何人かからご自身のお子さんに関する質問が続き、都さんからのお答えもありました。

参加者のアンケートからは、こんな声があったそうです。

「性に対して息子(3歳)に伝える方法、言葉など、ちゃんと伝えてあげたいなと思いました。心に響くことばが沢山あって、参加できてよかったです。何ごとも否定せず肯定して伝えることをしていきたいです。生命の誕生についても沢山伝えてあげたいです。」
(40代主婦)

「子どもの性教育には今一番関心が高い事柄だったので、とても勉強になりました。子どもへの伝え方、とても参考になりました。私も帝王切開ですが、出産のことも肯定的にことばにして伝えていきたいです。」(30代主婦)

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
一方、子どもたちはお母さんと別れてから公園で思い切り遊んでいたようで、とても満足そうなようすでした。

森のようちえん どろんこ園の活動のようす
普段の森のようちえん どろんこ園では、火曜日から金曜日の5時間弱を、少人数の子どもたちが、この宝が池公園の森を中心に川や畑で過ごします。お天気に関係なく、雨でもカッパを着て森などに出かけて行くそうです。子どもたちは1年経つと、たくましくなりそうですね。

2017年度の夏原グラントで助成される事業は、それとは別の「おやこクラス」というものです。月2回程度の親子での森遊びや川遊び体験、そして子育て講座、という2種類の催しを行います。ただし通年の募集は既に定員に達してしまい、単発の「おやこクラス」だけを毎回募集しているそうです。

この事業は、森のようちえんの入門編のような時間を、たくさんの親子に体験してもらう場と、子どもとどう接するか、子育てについて考える場の2種類です。これらは森のようちえん活動への理解や参加を広めていくのが目的です。

詳しくは、森のようちえん どろんこ園のホームページでご確認ください。


宝が池公園は広大で森も豊かで川遊びもできる、とてもよいフィールドのように感じました。しかも、京都駅から地下鉄で20分というアクセスのよさ。土や植物で夢中に遊ぶうちに、子どもたちは自然の中にいることが大好きになることでしょう。また、おやこクラスの子育て講座に参加したお母さん、もちろんお父さんも、公園でお日様の光を浴び風に吹かれ汗を流しながらお話を聞くことで、季節を感じることもできますね。

森のようちえん どろんこ園の皆さんには、これからもたくさんの親子が自然にふれる機会を提供していただきたいと思いました。

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