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北山保全活動 /NPO法人 国際ボランティア学生協会IVUSA  京都

事業の概要

京都の五山の送り火の左大文字山として親しまれている北山。ところが近年には入山者が減り、整備が行き届いた状態ではなくなっています。シダが生い茂り、倒木や掛り木も多く特にマツノザイセンチュウによる松枯れが問題となっています。そこで京都市と協定を結び、北山の整備活動を行っていきます。

国際ボランティア学生協会IVUSA 京都 活動のようす画像

2017年12月17日日曜日、NPO法人 国際ボランティア学生協会京都の皆さんの活動現場に伺いました。五山の送り火もある京都北山ですが、山の手入れが行われなくなり荒廃しているそうです。特に、マツノザイセンチュウの被害によって五山の送り火でも使われる「アカマツ」の松枯れが進み、京都市の文化や景観にも影響するため、京都市と協定を結んで整備活動を行っているのです。

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午前10時、立命館大学衣笠キャンパス近くに集合し、あいさつと今日の作業内容についての確認などを行ってから出発しました。

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これから向かう場所は金閣寺の裏山にあたり、大文字焼きの「大」で親しまれている左大文字山にもつながっています。右手の土塀は金閣寺のもの。

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10数分で現場に到着です。急斜面のすぐ下に民家が密集しています。青々とした松は以前植樹したもの。
今日の作業で松の周囲を覆う雑草を刈り取り、日当たりをよくするのだそうです。

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今日の参加者は、男子7人、女子2人です。作業前にヘルメット、草刈り鎌、ノコギリなどを配ります。
また、地元の五山送り火連合会の長谷川さん、園芸のプロである高木さん、一般社団法人京都森林整備隊の川勝さんも合流し、あいさつの後、現場に向かいました。

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階段を下っていくのですが、きつい傾斜なのが伝わるでしょうか?

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このぴっかぴかのヘルメットも夏原グラントの助成金で購入した備品だそうです。ガムテープに自分の呼び名を書いて貼っています。

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現場につくとそれぞれの場で違う作業が同時進行していきます。こちらは、川勝さんの指導のもとメンバーの「こーすけ」こと濱中さんと、「とら」こと津軽さんの2人が、斜面に生えた大きな栗の木を切ります。ただ切ったのでは、すぐ下のお宅に倒れかかるため、向きを変えて倒さなければなりません。

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そこで、滑車を使って横からひっぱることに。川勝さんはするするっと木に登って滑車を取り付けます。さすが山仕事のプロ!

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こーすけさんは滑車とロープ担当、とらさんがノコギリで木を切ります。どちらも下手をするとケガをしますし、家を壊す危険性もあります。二人とも川勝さんの言葉を真剣に聞いて従っていました。

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「急に引っ張らなあかんこともあるから、ロープは常にさばいてすぐに使えるようにしておかんと。何でも段取り8分、仕事2分やで」「はい!」

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途中、鞍馬の火祭り保存会の方も立ち寄り、指導してくだいました。
「ここはまっすぐ切ったほうがええで」「はい!」

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一方、日当たりのよい斜面に乱立するアカメガシワの立木も伐採していきます。五山送り火連合会の長谷川さんが、がんがん切り倒していました。

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倒した木は、枝を落とし適度な長さに切って積み重ねていきます。副代表の上田さんは、長期休暇になると長野県での森林整備にも出かけるくらい経験豊富。余裕を持って長谷川さんや高木さんといっしょに木を切っていました。

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この現場の一番奥のほうでは、以前に植樹した松の苗が草に埋もれているので、草刈り鎌で刈る人たちががんばっています。

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こちらも草刈り部隊。がんばっています。
12時から13時、昼食と休憩をはさんで、午後からも同じ作業を続けました。

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栗の木担当の3人も午後から作業を再開。大きな枝を切り落とし、軽くしてからいよいよロープで引っ張って倒します。

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下に落ちず、うまく横に倒れました!

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倒した栗の切り口です。
作業をしていると声を掛けてこられた、下の民家の方も「栗の木には困ってたから、切ってもらえてうれしいわー」とのこと。3時間くらいかかりましたが、充実していましたね。

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切った後は3人で適当な長さに切り、きれいに片付けてしまいました。さすが、仕事が早いです。

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午後から草刈りのほうも進んで、松の日当たりもよくなっていました。

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これが昼食直後のようす。

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作業が終わって帰る時のようすです。草が刈られ、さっぱりしていますね。

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予定の14時になり、作業を終了しました。
次回の確認などをして、上の道路に戻ります。

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ご指導・ご協力いただいた方々に感謝をして、みんなで一本締めして終了。お見送りしました。

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それから使った道具のメンテナンスタイムです。さび止めスプレーをかけ、点検して収納します。

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夏原グラントのロゴマークも貼ってくださっています。
以前は、これらの山仕事道具を借りるために本部のある高槻の事務所まで、車を運転できるメンバーがいちいち取りに行っていたそうです。

「夏原グラントの助成を受けて一式そろえることができ、いつでも道具が使えるようになって、本当に感謝しています」と代表の木村さん。同じことを私は2回聞きましたから、心底喜んでくださっているのが伝わってきました。助成金が有意義に使われている場面を見ることができると、事務局としてもうれしい限りです。

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国際ボランティア学生協会の皆さんは、作業の前には、今日の作業はどんな意味があることなのかを説明し、終わったら感謝、次回の予定確認、道具のメンテナンスを行っています。こうして作業ノウハウや事業の目標などが先輩から後輩へと引き継がれていくので、毎年メンバーの入れ替わりがあるにも関わらず事業を安定して行うことができるのだと感じました。

北山で当初はもっと広い範囲の整備を行っていたそうですが、山の関係者の皆さんからアドバイスを受け、同じところを重点的に整備していく方向に変えたそうです。このように地元の方のご協力もしっかり取り付けてよい協力関係を築いているところも心強い限りです。これからも安全に気をつけて北山の保全活動を続けてくださいね。

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