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耕作放棄棚田の再生と伊吹の薬草復活プロジェクト /伊吹くらしのやくそう倶楽部

事業の概要

2010年から耕作放棄棚田を開拓して、無農薬無肥料での農業を行っています。地元伊吹は古来薬草の里でした。それを復活させるためにも不法投棄されていた耕作放棄地の廃棄物の処理を行い、農地として復活させています。また放置された林、荒れた里道も整備していきたいと考えています。同時に専門家に薬草栽培や薬草の活用方法について学び事業化できるようにと考えています。

旧伊吹町小泉集落は伊吹山の麓に広がる中山間地です。伊吹くらしのやくそう倶楽部は、棚田ボランティアの制度を活用しながら、棚田保全活動、薬草やハーブの栽培などをされています。会の代表は、ご夫婦で9年前に大阪から移住されてきました。事務所となっている建物に付随する形で、20年ほど耕作放棄されていた棚田8ヘクタールを取得したり借りたりされました。全体では2ヘクタールほどになる棚田は開拓、復田を進め、現在は8アールほどが水稲、薬草やハーブ、果樹などに利用されています。

2018年7月14日(土)の定例活動日にお伺いしました。
棚田は伊吹のまさに麓。まず、広大な風景が目に飛び込んで来ました。

伊吹くらしのやくそう倶楽部 活動のようす画像
棚田の一角には、薬草や果樹も植えられています。また、事務所の前庭にはハーブ園が整備されつつあります。

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この日は、夏原グラント助成金で購入された農業用運搬車の前での記念撮影から。

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車体には、「伊吹くらしやくそう倶楽部」の名前とともに、夏原グランとのロゴもしっかりと入れていただいています。

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まずは、みんなで運転を少し練習して、作業場へ移動です。

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親子連れの参加もありました。軽トラも入りにくいような小径で急傾斜なので、運搬車は最適で喜んでいただいています。

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今日の作業場は、以前に住宅があったところのようです。家はすでにないのですが、さまざまな道具などが残っているので、それを運搬車を使って除去されています。拾い上げたものを運搬車に積み込んで、

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下まで降ろします。

伊吹くらしのやくそう倶楽部 活動のようす画像
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棚田は、無農薬で栽培されていて、雑草対策と獣害対策が大変だそうです。

伊吹くらしのやくそう倶楽部 活動のようす画像 伊吹くらしのやくそう倶楽部 活動のようす画像 伊吹くらしのやくそう倶楽部 活動のようす画像
棚田の一角には、薬草や果樹も植えられています。また、事務所の前庭にはハーブ園が整備されています。

伊吹の薬草は有名ですが、薬草を育てても生薬としては、今は中国から入ってくるものとの競争や薬価基準もあって、なかなか経済的には難しいそうです。

「伊吹の薬草というのは千年以上の歴史があり、今でも全国的なブランドとして有名なので、それを廃れさせるのではなく活用させていけたらと考えています。日本でも千年以上のブランドはそうざらにはないのでもったいないと思っています。ただ生薬としてはむつかしいので、薬草ビールや薬草料理、薬草茶などを考えています」と嶋野さん。

電柵だけでは獣害対策としては十分ではないため、一昨年は鹿やイノシシに米を荒らされて収穫が激減したそうですが、昨年は獣害に会う前に稲刈りを前倒しにしたのが奏功して、収穫は結構あったとのこと。

棚田ではなかなか業としては成り立たないから耕作放棄されてきたという現実がありますので、会では農業だけでなく事務所建物を使った農家レストラン、農家民泊にも視野を広げて活動されていくそうです。
多くの人が棚田に関わることで、新たな価値観に基づく地域づくりが行われるような気がします。これからの活動に期待します。

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