千鳥ヶ岡公園(雨壺山)の荒廃緑地を「里山」に再生 /彦根雨壺山・護林会
事業の概要
この事業は彦根市にある雨壺山、千鳥ヶ丘公園にある遊歩道の整備やの緑地の保全活動を行う活動です。住宅地の中にこんもりと繁るまちのオアシスのような丘陵を整備し、住民の方々や子ども達が楽しく訪れる場所にしたいとのことです。みなさんで頑張って、竹林に浸食された段々畑を、ツツジやいろいろな花で花畑にします。
彦根雨壺山 護林会の定例会に伺いました。
雨壺山は、近江鉄道彦根口駅の目の前に、琵琶湖方向にこんもりとそびえる緑の山です。
東西に1キロ弱、南北に細長く1キロ強の三角形で、千鳥ヶ丘公園として市民に開放されているほか、お寺や神社、貯水タンクがあります。
会では毎月2回、第一第三土曜日の朝9時に集合し、午前中に里山整備作業を行っておられます。
代表の大野さんと吉田さんの服装をご覧ください。夏はやぶ蚊対策が重要!
長袖長ズボン、首にはタオル、腰には携帯蚊取り線香。
そして虫除けスプレーも必須アイテムです。それだけでは足りない方は、ネットをかぶっての作業です。
夏は雑草との戦いです。2週間前にきれいに刈っても、ふたたび生い茂っているので草刈り機がフル稼働。
整備されたサツキ花壇も、護林会の皆さんが整備する前は手入れされていない竹藪に、不法投棄のゴミが山ほど放置されていたそうです。
公園の一部でありながら荒れ放題だったために、散歩する人もいない状態だったということです。
サツキ花壇を作るのに活躍した耕運機です。夏原グラントの助成で購入されました。
コンパクトに見えますが、かなりのパワーがあるようです。
大野さんに公園を案内していただきました。
遊歩道を上っていくと両脇は竹藪です。ここもかなりほったらかしだったということですが、今では向こう側まで見通せるようになっています。
伐採した竹や木はチッパーという機械で粉砕して山にしておいたら、市民が勝手に持って行ってしまったとか。
よい肥料になるのだそうです。
尾根筋まで出ると、公園の案内板がありました。
この山は、高さがちょうど彦根城の天守閣のある土台と同じなので、本来はとても見晴しのよい場所だったそうです。
しかし、いつしか木が伸びてその眺望は失われてしまいました。
休憩時間に撮った、彦根雨壺山 護林会の皆さんの集合写真です。
「サツキ苗も夏原グラントの助成で買ったから」と、わざわざここに集まっていただきました。
「市からも公園の一部の整備をしてもよい、という契約をしてもらって手入れをしています。
荒れ放題だった頃よりも、たくさんの市民が散歩するようになっています。
植樹した桜の木のうち、一部は小鳥が食べられる実のなるものにしました。
チッパーで粉砕した竹や木材の山はカブトムシなどが甲虫の産卵場所として選び、幼虫のえさ場となります。
小鳥が実を食べに飛んできて、子どもたちがカブトムシを獲りにやってくる、そんな公園にするのが夢なんです。
しかし、これから後継者が出てきてくれないと、もう私たちもしんどいですわ」とおっしゃっていた大野さん。
皆さん、とてもパワフルに活動されていますが、どうぞお体にお気をつけてください。