里山と里地をつなぐ、地域内循環農業の再構築事業 /NPO法人 愛のまちエコ倶楽部
事業の概要
今までは農業と里山の保全は別個に進められてきましたが、それをつなぐ活動として事業展開がされます。里山での腐葉土の採取、そして農地への腐葉土の還元を、実際の作業を通してそに意味に触れてもらうプログラムになっています。東近江市の愛東町にある道の駅マーガレットステーションに来られる方々にも参加を呼びかけ、事業内容を伝えます。

訪問 愛のまちエコ俱楽部
9月16日(日)、夏原グラント採択団体「愛のまちエコ俱楽部」の活動におじゃましてきました。
「愛のまちエコ俱楽部」は、農業体験や、里山保全などのメニューで環境再生を図ろうとしている団体です。今年度は、これまで別個にやっていた農業体験と里山保全をつないで地域内循環農業をやるのをメインテーマに活動されています。夏原グラントもそこに役立てられます。
この日は「里山と農業をつなぐ研修」の第二回目でした。
活動拠点の東近江市「あいとうエコプラザ菜の花館」には25名ほどの参加者が集合。まず「里地里山の環境と生物多様性」、「里山とくらし」について講師の話を聞きました。
講師は遊林会から代表の武藤精蔵さんと顧問の西村治さん。おふたりの話から、里山を上手に利用していた昔の暮らしが、地域の自然環境を守り、生物の多様性を生んでいたことを知りました。
その後、外の農園に出て、前回の作業で里山から採取した腐葉土をジャガイモの畑に土寄せしました。農作業のベテランが若い参加者に鍬の使い方などを伝授していました。楽しそう!やってみたくなりますね。時期がくれば収穫の喜びもあり、週末プチ農業にはまる人が増えているのも納得です。
ところで、ふつう自然・環境系の活動には退職世代と子どもが多いのですが、ここでは若者の姿が目立ちます。聞いてみると彼らは国際ボランティア学生協会(IVUSA)に所属する大学生たちで、地域活性化と環境保全に関心のある人たちが、愛のまちエコ俱楽部に活動場所を提供してもらっているとのこと。
地方自治トレンドの「協働のまちづくり」を何の衒いも気負いもなくやっている感じですね。
【IVUSA農業体験参加者】
【愛のまちエコ俱楽部田舎もん体験参加者】
さて、畑の作業の次は里山での交流会、車で里山保全地区「オオコバの森」へ移動です。ここは愛のまちエコ俱楽部の「里守隊」が昔の里山を取り戻すため7年前から整備をしている場所。かつてはアカマツ林だったそうです。
【オオコバの森入口】
【一番のっぽのアカマツ】
IVUSA料理当番の女子2名がすばらしい食事を用意していてくれました。ちなみに今日のIVUSA参加者は全部で47名。畑にいなかった人たちはここで山作業をしていたそうです。みんな明るく、礼儀正しく、親切でした。
食事が終わると「里守隊」隊長の村山さんがこの森の現状と目指す姿について説明、質問を受けたのち、午後の作業に入りました。
【薪割り好きが高じて里山活動をはじめた男、熱弁をふるう】
【腐葉土を掘って】
【ふるいます・・・】
そして袋につめて販売するのです。
畑は太陽が真上から照りつけて暑かったけど、ここは木々に囲まれてさわやか。おいしいごはんも食べたし、きつい肉体労働でもへっちゃらかも。
みなさんの活動が畑を肥やし、山を生き返らせ、地域内循環農業を軌道に乗せられるようになることをお祈りしています。いつか山にも☆☆タケが生えるといいですね。