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みんなで守るホタルと川 /ホタルの学校

事業の概要

数年前から大津市南郷の千丈川周辺で、子どもたちを対象に「ホタルの学校」を開校しています。ホタルや生き物たちとの出会いから、観察し、発見し、研究した成果を多くの方々に見てもらうとともに、啓発ポスターの作成等、子ども達と一緒に環境保全活動にとりくみます。

ホタルの学校 活動写真

報告 ホタルの学校

6月9日、日曜日の夜、大津市南郷で行われている、ホタルの学校の皆さんの観察会に参加してきました。夏原グラント 採択事業「みんなで守るホタルと川」の一環です。
ホタルの学校の皆さんがフィールドにされているのは、大津市の南部、瀬田川の南郷荒堰より少し上流で瀬田川に流れ込む千丈川です。

この川に近い南郷市民センターでこの日の昼間に「ほたるの集い」が開催されました。
「ほたるの集い」ではホタルの学校に参加して、千丈川の生きもの調べやホタルの観察の発表、そしてホタルや生きものクイズなどを行い、吹奏楽団による演奏など、地元の皆さんも多数ご参加され盛況だったそうです。

そして「ほたるの集い」の終了した後、夜7時40分からは同じく南郷市民センター前に集合し、千丈川でのホタル観察会が行われました。今回は観察会だけに参加させていただきました。

ホタルの学校 活動写真

まずはホタルの学校代表の荒井紀子さんからあいさつと注意がありました。
「みなさん、こんばんは!これから、ホタルの観察に出かけます。今日は、琵琶湖博物館から桝永先生と、野鳥が専門の天野先生、地元にお住まいの宮地先生が参加してくださっています。ホタルのことなど、わからないことがあったら聞いてください」
子どもと大人、20名くらいで出発しましたが、千丈川で待っている仲間や家族たち10人と合流して、
総勢30人で観察しました。

ホタルの学校 活動写真

ホタルの学校 活動写真
瀬田川沿いの車の交通量が多い道を少し歩き、千丈川へ向かいます。

ホタルの学校 活動写真

参加する子どもは、必ず「ホタルパトロール」と大きく書かれた黄色いタスキを肩に掛け、手にはカウンターを持っています。
タスキがないと暗くてどこの誰か識別できません。カウンターは見つけたホタルの数を数えるための必須アイテムです。

ホタルの学校 活動写真

瀬田川へ注ぐ河口あたりで、まずホタルの数を数えました。川の中のカヤの葉の間に光るホタル、ほわほわと光りながら飛ぶホタルがいます!
すると、川に面したお宅のお父さんがパジャマ姿で参加されました。
子どもが質問「昔はこの川にはどれくらいホタルがいたのですか?」
お父さん「昔は手でつかめるほどおったよ」

ホタルの学校 活動写真

子どもたちが数えた数を報告し、記録しているところです。

ホタルの学校 活動写真

上流に行くと、さらに観察できるホタルの数は増え、見物の人の数も多くなりました。
住宅地の中の小さな川に、こんなにホタルが見られるとは!
「みなさん、今、ホタルのオスが同時明滅していまーす!オスが草むらにいるメスにアピールしているところでーす!光って消えるまで2秒です。」と荒井さん。

ホタルの学校 活動写真

まとめた結果をホタルの学校1期生で現在大学生の堀井さんがひとこと。
「昨年の8月の大水と今年の空梅雨で今年はホタルは少ないだろうと予測していましたが、今回観察された数は90~100匹以上でした。
昨年の雨の影響はあまりないのではないかと思われます」

ホタルの学校 活動写真

ホタルの学校では、川のあちこちにこのようなポスターを設置して、ホタルのために環境美化をアピールしています。

また、活動はホタルの出る初夏だけでなく、一年を通じて行っています。
はぼ毎月の川の中の生きもの観察会、ホタルマップづくりとウォーターステーション琵琶で行われる「水辺の匠」イベントでの展示、琵琶湖博物館での昆虫採集、南郷学区文化フェスティバルでの展示発表、千丈川周辺のゴミ拾い、自然素材を使った工作、野鳥観察会などが予定されています。

ホタルの学校 活動写真

これは伺った日の昼間に行われた、南郷フェスティバルでの発表風景です。

1期生から10年。今回のようにOB、OGが参加してくれることも多くなってきた、と代表の荒井さん。
地域の方々にも浸透している活動であることが感じられます。
ホタルを通じて地域の自然環境への意識の高い子どもたちが増え、自ら行動していくだろうと今後も楽しみです。

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