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守ろう赤野井湾!オオバナミズキンバイ除去大作戦 /認定NPO法人 びわこ豊穣の郷

事業の概要

この事業は、守山市の赤野井湾で、外来植物のオオバナミズキンバイの除去事業を行い、本来の生態系を取り戻す活動を行います。ボランティアの方々と一緒に、固有種のミズキンバイを守ります

NPO法人びわこ豊穣の郷 活動写真

9月14日土曜日の午前中、NPO法人びわこ豊穣の郷が呼びかけた、オオバナミズキンバイ除去作業に参加しました。漁業関係の方や行政、大学生、新聞を見て駆けつけた地元の方など、さまざまな立場の方が協力されていました。

「オオバミズキンバイは2009年に初めて赤野井湾で発見されて以来、生育面積は3年間で100倍と異常な速さで繁殖しています。
守山市をはじめ、滋賀県でも、この除去作業に力を入れ作業を続けていますが、1日に3㎝もの速さで成長するとも言われるこの外来植物を撲滅するには、まだまだ人手が必要です。今回は現在の繁茂状況の実態の把握と除去活動を続けています。
少しでも興味のある方は、どうぞご参加下さい。お待ちしています!!」(びわこ豊穣の郷ホームページより)

今回は、10月に大々的な除去作業を行うためのプレイベント的な位置づけだそうです。そこに参加させてもらいました。

NPO法人びわこ豊穣の郷 活動写真

1996年に設立された豊穣の郷赤野湾流域協議会は、2004年NPO法人びわこ豊穣の郷となり、一貫して「ゲンジボタルが乱舞する故郷の再現」「琵琶湖とシジミに親しむ故郷の再現」を目標に 実践と啓発活動に取り組んでいます。会員は自治体、企業、個人と、さまざまな立場から参加を得て成果を挙げてこられました。

朝、もりやま芦刈園駐車場に集合し、説明を受けて手袋とお茶をもらい、船着き場へ移動します。貸し出されたライフジャケットのオレンジ色がチーム感を醸し出しています。今回の作業場所は、赤野井湾内湖 ワンドです。

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船着き場にはずらりと船が並んでいました。そこへ船頭さん1人、ボランティア2人が乗り込みます。1艘に3人が載って1チームとなります。参加者は50名。うち一般参加15名、漁船数は12艘で、漁船組合より18名参加があり、合計68名の参加がありました。

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エンジンの付いてない小舟はエンジン付きに曳かれて出発。

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少し行ったら見渡す限りのオオバナミズキンバイが繁茂!

恐ろしい繁殖力です。

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オオバナミズキンバイは水に浮かんでいるので、引っ張ればずるずると船に引き上げられます。草刈り鎌など不要です。

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船の3人で夢中になって満杯にしました。このまま陸上で完全に枯らせる場所まで船で運びます。湖周道路の下をくぐり、琵琶湖に出てから集積場所になっている港へ行く途中、琵琶湖特有の定置網・エリを見たのですが、ここにもオオバナミズキンバイが繁茂しています。

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除去作業でちぎれたオオバナミズキンバイは波に乗って漂い、漂着した先で芽と根を出して再び繁茂してしまうのです。

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港でクレーンを使ってオオバナミズキンバイを陸へ引き揚げているところです。

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こちらは人力で引き揚げています。ここでは大学生ボランティアの皆さんががんばってくださっていました。泥が腐ったにおいが漂っています。

このあと地面に放置していると、そこで根を生やして生き返ってしまいます。コンクリートの上で乾燥させるなど、きちんと処理しないと逆効果になってしまうので注意が必要だということです。

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振り向くと、港の防波堤に繋がれているヨットがオオバナミズキンバイに覆い尽くされていてゾッとしました。まるで陸地に揚げてあるように見えますが、ここは陸地ではありません。係留されているヨットは、スクリューにオオバナミズキンバイがからまって出港できない状態ではないでしょうか。

船をからっぽにして引き返し、同じところでオオバナミズキンバイを引き揚げ、3回集積縦横に持って行きました。今回、全員で刈取った面積はおよそ30平方メートル。しかし、収集した後を見るとそれがほんの一部でしかありません。いったいどれくらい作業したら消滅させることができるのでしょう?まだまだ継続して頑張らなくてはいけないと、強く感じました。

「とにかくたくさんの人に知ってもらって、なんとかしなければと考えています。非常に生命力が強く、繫殖スピードが驚異的に速い植物です。このままでは赤野井湾はオオバナミズキンバイですべて覆われてしまいます。早急に除去しなければ琵琶湖の環境が損なわれるなどの情報発信が必要です。既に瀬田川に繁茂しているところが発見されています。これ以上広がらないよう、なんとかしたいと焦っています」と事務局の中さん。オオバナミズキンバイの情報発信と、行政・市民・企業の協力による除去作業との両方で、これ以上の広がりを防いでいただきたいと思いました。

2 Comments on “守ろう赤野井湾!オオバナミズキンバイ除去大作戦

  1. 林  政範

    水草除去作業大変だと思います。
    参考となるか否か分かりませんが、小生の現役時代、河川や湖に繁殖する水草除去作業を実施した経験があります。
    ジェットポンプで吸入し管流送する工法です。流送距離は500m以上可能です。管内で流送物による閉塞はありません。水草を根こそぎ吸引するので胞子も全て除去します。
    ポンプによる作業ですので汚濁水が発生しますが汚濁水浄化法も確立しています。
    主に、浚渫工事・海砂揚砂・ダム、土木工事等多方面で採用されています。手元に簡単なカタログあります。参考資料としてお入用でしたらお送りいたします。
    7月には本工法で福井三方五湖で試験的な水草除去作業します。
    以上。

    返信
    1. しがNPOセンター

      林 政範さま

      情報ありがとうございます!
      NPO法人 びわこ豊穣の郷にお伝えしてみますね!

      返信

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