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里山再生保全事業(みささぎの森わくわくプロジェクト) /特定非営利活動法人 ビオトープネットワーク京都

事業の概要

京都市山科区の通称「みささぎの森」で、里山整備を行います。多くの人に山に入って楽しく活動してもらうために、通路の整備とともに、果樹園の整備、ミツバチの巣箱づくり等にとりくみます。春と秋には交流イベントを開催します。

ビオトープネットワーク京都

9月22日、京都市山科で行われるビオトープネットワーク京都の「わくわくやましな みんなの里山づくり活動」に伺いました。毎月第2、第4日曜日の午前中から午後にかけての定例活動の日です。
地下鉄東西線の御陵駅から徒歩およそ10分。住宅街を抜けて琵琶湖疎水を渡ると入り口はすぐです。

ちょうど台風18号の通過した後だったため、作業はフィールドの被害点検とその修復でした。
地元の皆さんが集合したら、みささぎの森へ出発。拠点の裏手がすぐにこんな山の中です。今回、ビオトープネットワーク京都のメンバーは、午前は1名のみ午後からはもう1名参加であとはご近所の方だけとのことでした。
ビオトープネットワーク京都
小さなせせらぎも、大水の後なので深くえぐれてしまっています。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
すぐに1本のクヌギの大木が倒れているところに到着しました。メンバーで今後どうするのがいいか検討した結果、この木は根っこがまだ半分以上土に埋まっているので、このままの態勢で枝を切り、根っこを土で覆って再生力を見守ることになりました。
中に専門家がおられるので相談しながら判断をしています。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
流れをたどっていくと小さな滝のようになっているところも。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
手作りの橋は無事でした。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
斜面を掘って階段にしているのですが、そこも崩れていたので掘り直しされています。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
見事な山桜の大木が倒れていました。みなさん残念がっておられましたが、さっそく今後の対応を話し合い、
クヌギと同様に再生処理をして不用になった枝などはクラフトの材料や燻製用のチップ、杭などにすることになりました。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
すぐに腰からノコギリを出して不用な部分の切断を始める方。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
女性は流れの中に落ちている枝などを拾い上げ、せき止められないようにする作業に取りかかることに。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
この地図の太い線で囲まれた部分が、みささぎの森です。尾根には展望できる場所まで遊歩道がついているので、ここから登って尾根道の縦走も楽しめるそうです。地元の子育て団体が訪れ、子どもたちも山歩きなどを経験しているそうです。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
山の整備道具を収納する物置も、夏原グラントの助成。ナタなどが整然と並べられていました。

ビオトープネットワーク京都 活動写真
森の手前のほうには、少し平らな森があり、かなり間伐されていて気持ちのよい場所になっています。穴のあいた箱は日本ミツバチの巣箱。写真の巣箱にハチはいませんでした。キンカンなどの果樹の苗が植えられ、シカに食べられないように網で囲ってありました。このあたりにもシカやイノシシはよく出没しているそうで、森の周辺には背の高い網が張り巡らされています。
この部分では果樹園を作ってジャムなどを販売し、活動資金にしたいとのこと。ミツバチの巣箱設置もその一環です。春と秋には「みささぎの森わくわくフェスタ」として他団体との交流イベントを開催。また保全活動と並行して定期的な講座を開催して知識を高めています。


2011年に整備活動を開始した当初は、不法投棄のゴミの集積から手を付けたそうです。それから放置されたうっそうとした森の間伐、草刈り、道の整備など、会員だけでなく広く一般にもボランティアを呼びかけて行ってきました。地元の皆さんも次第に協力してくださる方が増えてきているそうです。ゆくゆくはビオトープにまで整備し、一般にも開放できるようにする計画もあるとのこと。

参加者募集のチラシにある「駅近里山」という言葉通り、山科の街から歩いてすぐ行けるので驚きました。まだ5分の4は整備できていないままだそうですが、既にかなり手が入った部分については気持ちのよい場所となっています。みんなで整備するみんなの里山は、「この山が好き!大切にしたい!」という気持ちがこもった宝物になるんですね。

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