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ふるさとの川(大石川)調査隊及び植生調査 /NPO法人 瀬田川リバプレ隊

事業の概要

大津市の南部、瀬田川と大石川の交流地点において、小学生対象の生き物調査を行います。植物調査は、宅地化されたこの地域の植生図を作成し、外来植物の侵入阻止に努めます。 生き物調査は、希少種の観察などを通し、子ども達に環境の大切さを伝えます。

訪問 瀬田川リバプレ隊

訪問 瀬田川リバプレ隊

5月26日日曜日、NPO法人 瀬田川リバプレ隊の事業「ふるさとの川(大石川)調査隊及び植生調査」の活動現場に伺いました。

会場は大津市大石緑地スポーツ村の芝生広場。
「みんなで創る!大石かわべ物語」というイベントが開催されるのです。

瀬田川リバプレ隊 活動写真

瀬田川リバプレ隊 活動写真

イベントはNPO法人瀬田川リバプレ隊と国土交通省淀川ダム統合管理事務所のW主催で、共催として地元自治連合会、大津市大石支所。
協力団体は大石小学校をはじめとする各種団体で、テントでブースなどを出していらっしゃいます。
ほとんどがこれからも調査や観察会を協力して行う予定の団体です。

瀬田川リバプレ隊 活動写真

このすぐそばを流れる大石川が瀬田川に合流する場所を、国土交通省が整備し、護岸工事を行いました。
それに伴って、もともと水辺にあった土が高い位置に移動されてしまったため、植生が変わっていくことが予想されます。
国土交通省の方が、場所の地図を見せながら、工事の説明中です。環境保全をどう行っていく計画かなど。

あいさつや、地元よさこい演舞団の演技が披露されたあと、自然観察会が開催されます。

瀬田川リバプレ隊 活動写真

こちらは、滋賀自然環境研究会のみなさん。
今回、自然観察の指導をしてくださいます。

瀬田川リバプレ隊 活動写真

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イラストで示した赤い点線ので囲われた部分、新たに造成された地帯を歩きます。
ここに現在生えている植物をひとつひとつ説明してくださっています。
今はヤナギタデばかりが目につきます。最初に生えてくるのは1年草なのだそう。

瀬田川リバプレ隊 活動写真

特に植物に詳しい森さんがブタナについて説明されています。
ブタナはタンポポに似ていますが、枝別れしているところが違います。きれいな花を咲かせていると、草を抜く時、人間が残してくれる戦略だそうです。でも、外来種は抜いてしまいましょう。
他にも見つかった外来種としては、ブタクサ、マツバウンラン、オッタチカタバミ、オオカワジシャ、アレチウリ、クレソンなど、多数。(アレチウリは特定外来植物で移動等は禁止されており現地焼却処分)
在来種も多く、もともと水辺に生えていたオギは苗を植えてありました。ほかにスイバ、オオイヌタデ、アブラナ、ネナシカズラ、ムシクサ、ホトケノザ、ハタザオ、カワジシャ、ウシノヒタイ、ツルヨシなど。
カワジシャ(小さくて白い花)は在来種、オオカワジシャ(ちょっと大きくて紫の花)は外来種、というように、よく似たものもあるので比べて特徴を教えていただきました。
これから外来種の除去作業を行う予定ですから、違いがわかるようになるのは大切なのです。

瀬田川リバプレ隊 活動写真
今は草が生えていない水辺の造成地にこれからどんな植物が生育していくか、NPO法人 瀬田川リバプレ隊の皆さんは、定点で植生観察(植生図、コドラード調査)を行い、地元の方に声をかけながら調査・記録していく予定です。

瀬田川リバプレ隊 活動写真
野鳥も観察しました。チドリがいました。子どもたちも興味を持ってレンズをのぞいていました。
向こう岸のこんもりした木々が白く見えるのは、カワウのコロニーがあり、そのフン害だそうです。カワウはしきりに飛び回り、水に潜って餌を探す姿が見られました。

瀬田川リバプレ隊 活動写真

一方、テントでは木工教室が同時進行。NPO法人 リバプレ隊のメンバーが工作の仕上げを担当されています。
流木などを刻んで胴体を作り、焼き目模様をつけてあります。それに目とくちばしをくっつけてもらったら、不思議な雰囲気の「フクロウ」ペン立が完成します。
こちらも人気で、用意しておいた材料はすべて無くなりました。

ほかに、地元の方のお抹茶コーナー、ヨシネットワークのヨシ工作コーナー、琵琶湖河川レンジャーの琵琶湖の水草堆肥と花の種プレゼントコーナー、カントリーバンド演奏もあり、にぎわいました。

瀬田川リバプレ隊 活動写真

最後に集まれるメンバーだけ集まって写真を撮らせていただきました。
「普段は瀬田川や天瀬ダムのゴミの清掃などを行っています。活動を続けているうちに、国土交通省とも顔なじみとなり、イベントに声を掛けられるようになってきたんです。それで今回の共催も行えるようになりました。
でも、うちの団体は高齢過ぎるとよく言われます。私は三浦雄一郎さんと同窓で少し下級生なんです。気持ちは三浦さんにも負けないつもりで事業に取り組んでいきます!」と理事長の冨岡さんは70代後半ですがとってもお元気!

国土交通省や地元団体との協力で今後も生き物調査や植物調査観察会を行っていき、目標としては地元大石の住民の皆さんが地域に対する環境保全意識を高めてもらいたいという事業。
これからたくさんの子ども、大人の参加を期待したいですね。

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