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八島ふれあいの森づくり(世代をつなぐ里山の保全管理活動) /八島里山づくり委員会

事業の概要

滋賀県長浜市八島町内にある小山の森林約7ヘクタールについて、保全活動を行います。また、ふれあいの森として駐車場や作業道の整備、シイタケ菌打ち体験、樹木調査を子ども参加で行うことで次世代の育成もめざします。

八島里山づくり委員会活動のようす画像

2020年12月6日、日曜日の朝、長浜市の八島里山づくり委員会の皆さんの活動現場に伺いました。場所は長浜駅から車で約20分、市役所の浅井支所から近い八島町です。
国道365号線に面した秋葉神社の鳥居から、参道の奥にこんもりと小さな丘が見えます。ここが八島里山づくり委員会の活動場所、八島ふれあいの森です。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 

八島里山づくり委員会活動のようす画像 
 
今日は朝8時半から集合し、丘の斜面の下草刈りを行っているそうです。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 
 
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八島里山づくり委員会 代表の饗場鎮郎さんに、八島ふれあいの森を案内してもらいました。
 
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石段を登ると、小さな祠がありました。これが秋葉神社です。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 
 
祠の前には平らな広場があり、周囲を見渡すことができ、気持ちの良い場所になっています。
 
しかし、饗場さんによると、ここまで整備するのは大変だったそうです。
「八島ふれあいの森は、面積が約7ヘクタールありますが、丘陵となっているので表面積は倍くらいになります。
その森は昔、松茸山で地域みんなが割り当てのように山を持っていました。しかし、ガスや電気を使うようになって手入れする人もいなくなり、松茸も生えなくなって山は荒れ放題。ついには怖くて森に入ることもできない状態になりました。2014年からは林野庁の里山整備事業が始まり、手入れに入れるよう道を作ってもらい、素人では手に負えない木の伐採などを行ってもらいました。その後は、私たち自身で維持管理を行っています。」
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 
  
秋葉神社の丘の道を下りると、丘の続きが県道に分断されていました。向こう側の森も、八島里山づくり委員会が管理している地域です。獣害対策のため、周囲は金網で囲われ、出入り口も閉じられていました。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 
 
この曲がっているフェンスは、何等かの獣の仕業だそうです。「これは熊でしょうね」とのこと。

熊を始め、イノシシ、サル、シカ、外来種のハクビシン、アライグマなど全ていて、畑の作物を荒らされているそうです。荒れた山は、様々な獣たちが隠れ家にするので、人里に餌を探しに来やすい環境となってしまいます。里山を整備するのは、そんな害獣への切実な対策でもあるのですね。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 
 
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下草と木々が生い茂り、真っ暗だった森の間伐を行ったので、林の中はササが茂る明るい場所となっていました。そこで、間伐材を利用した、シイタケ栽培もおこなわれていました。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像  
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この道も、森の手入れがしやすいように、昔の道の痕跡をたどって復活させたもの。折しも紅葉がまだ少し残り、とても美しくて気持ちのよい散歩道になっていました。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像  
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道はフェンスで終わりです。ここまでが八島ふれあいの森です。森を囲んでぐるりと獣害フェンスを張り巡らせ、倒れ掛からないよう、フェンスに近い木はきれいに伐採してありました。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 
 
饗場さんによると「昔、自分の子ども時代には、この森に遊びに来ていたものです。子ども会と私たちの会が何かやろうと思っても、今の子どもたちはスポーツ少年団などで忙しく、なかなか一緒にはできないのが残念です。でも、今年の秋葉神社の灯明祭では、キャンドルを灯して子どもたちにも喜んでもらいました」とのこと。

里山の自然がすぐ近くにあるのに、遊び場にはならないのは惜しいですね。しかし、熊が昼間に集落にまで出てくることもあるそうなので、子どもだけで森に来るのは危険かもしれません。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像 
 
八島里山づくり委員会のメンバーは全部で19名。最年少は40代、最高齢は70代、職種もいろいろだそうです。今日はそのうち12名が集まり、下草刈りと看板立てに取り組みました。
 
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看板はプロが作りましたが、穴を掘って看板の足をコンクリートで固めるところはメンバーの手作業です。水準器を使って水平に調整し、コンクリートを練って固め、立派な看板が経ちました。
 
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「この駐車場は、地主さんに頼んで自治会に寄付してもらいました。今はこんなに平に均してありますが、元はヤブがすごかったので、それを刈るのがたいへんでした。」とのこと。苦労の甲斐あって、軽トラックがずらりと並べられ、更にチェーンソーや草刈り機の手入れなども行える快適な場所となっています。
 
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これらの機材は自治会や行政からの補助金でそろえたものだそう。夏原グラント助成金は駐車場整備にも使われているそうです。
 
皆さんは、休憩と昼食をはさんで午後まで作業を続けられ、下草や雑木が切り払われていきました。
 
八島里山づくり委員会活動のようす画像  
八島里山づくり委員会活動のようす画像  
  
地域の力で地域の里山を手入れし、獣害から集落を守る。とても大切な活動となっているのがわかりました。八島里山づくり委員会の皆さん、たいへんな作業でしょうが、これからも美しい里山を維持してください。

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