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道普請ツアーと東屋つくり /上宮津・杉山エコガイドの会

事業の概要

京都府宮津市上宮津の杉山地区の林道周辺には、豊かな自然が残されています。私たちは、樹齢400年もの天然杉群などを含めた杉山エコミュージアムを開園し、保全と案内を行っています。古代から使われてきた石畳の残る歴史街道も4本あり、ボランティアの皆さんにその街道の掃除や補修などをしてもらうツアーを開催し、維持に協力してもらいます。また、峠に訪問客が避難できる小さな東屋を設置します。

上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像

京都府宮津市上宮津の杉山は、蛇紋岩特有の植生や樹齢300~400年の天然杉群、また宮津湾や天橋立の眺望、林道に交差した歴史街道を有する地域です。夏原グラントの助成金で、訪れる方々の休憩や安全確保のために東屋を設置します。宮津高校建築科の生徒さんたちと東屋を設置するとのこと、2020年8月11日にその様子を見せていただこうと現地に向かいました。
 
東屋設置の場所からは、遠く宮津湾と天橋立が望めます。当日は、久しぶりの晴天で「今日は空の青も海の青もきれいです」とのことでした。偶然のこととはいえ、いい時に来られたんだなあと得した気分になれました。
  
上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像 
  
現地についた時はこんな感じ、屋根をクレーンで持ち上げて組み立てた軸組の上にのせる工程でした。
 
上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像 
  
この東屋は宮津高校建築科のみなさんが先生の指導を受けながら、デザインをしてそこから図面を起こし、部材の採寸や仕口・ボルト穴加工などをされたそうです。そしてそれを設置・施工していくのに、今日と明日の2日間が予定されているとのことです。
宮津高校建築科では今までも授業の一環として、バス停の待合所やままごとハウスを保育園に贈るなど、実際に使うものをデザインから製作・設置まで、学校の外に出て取り組んできたそうです。その取り組みのひとつとして隣の市・京丹後市にある細川ガラシャ隠棲地の東屋を製作・設置したことが新聞に掲載されました。それを見た上宮津・杉山エコガイドの会の久古さん、今計画している東屋を宮津高校の生徒さんたちにお願いしてはどうだろうと思ったそうです。「すぐに連絡したところ、快く引き受けてくださいました」とのこと、いいタイミングですぐに行動に移されたことがすごいと思いました。
 
屋根を軸組に固定していきます。
まずは先生のお手本。
  
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そして生徒。
  
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生徒のみなさんが電動ドリルでネジを使って固定していきます。先生は、作業している生徒さんのところを回りながら注意点やコツなどを伝えています。
  
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当日は地元のケーブルテレビが取材に来ていました。代表の生徒さんが質問に答えています。
  
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「一番難しかったのはどこですか」との質問に「屋根の組み方です」との答え。
  
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「この屋根の四隅で部材が縦横斜めで交わっているので角度が難しいし、そこに梁と桁が交差しているのも難しかったです」。確かに難しそうです。
  
この東屋に使っている材木は、森林組合がヒノキを間伐したものを譲ってもらったのだそうです。メンバーが、間伐した材が積んであるのを見つけたので譲ってもらえるか聞いてみたところ、地元財産区からの依頼で処分する予定だが、その財産区から承諾がとれればいいとのこと。すぐに連絡をしたところ、地元のためになるならと快諾いただけたとのことです。製材の費用と運搬費を会が負担して、宮津高校へ運んだそうです。地元の方々からの信頼が厚いからこそだなあと感じました。
 
東屋設置の横では、会のみなさんがベンチを作成しておられます。
  
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生徒のみなさんが安全に気持ちよく作業ができるよう、「熱いから、しっかり休んでや」「冷たい飲み物、ここにあるからね」など、気遣いながら声をかけておられます。近くには日差しを避けるタープも設置してありました。
  
宮津高校の生徒のみなさんが作業を進めている中、上宮津・杉山エコガイドの会が、樹齢300~400年の天然杉が残っている林道の周辺をエコミュージアムとして整備されているとのこと、案内していただきました。

上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像 
   
林道終点には「上宮津・杉山エコミュージアムマップ」の看板があります。
この周辺には特徴的な形をした杉が多く名前が付けられているのですが、それが案内図に書かれています。「メンバーで『あそこに面白そうな形の杉の木があるよ』と近くまで見に行き、下草を刈りました。そしてその形から連想する名前を付けていったんです。だんだん面白くなってきて、あれもこれもとなりました。気が付いたら70本以上になって、これは多くの方に見ていただきたいなあと、エコミュージアムとして整備しようということになったんです」。楽しそうに話してくださる久古さん。
近くを見渡せば、枝ぶりや葉の付き方に特徴がある杉の木がたくさんあります。
(逆光であまりよい写真ではありませんが・・・・こんな感じです)
  
上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像 
  
この案内看板があるあたりは開けた場所になっていて、車も数台なら止められそうです。「ここに夏原グラントを含む助成金で、来年2基目の東屋を建てたいと思っています」。
ここです。
   
上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像 
  
ここからの宮津湾の眺めはとても素晴らしく、天橋立もよく見えます。そして反対側の山側が樹齢300~400年の天然杉が群生しているエコミュージアムとは、なんて贅沢な場所なのでしょう。この魅力を多くの人たちに伝えていきたいとの思いが、来てみるとよくわかります。
  
戻ってみると、東屋は腰板張りに進んでいます。生徒のみなさんが、この板はどこの場所かと確認しながら、丁寧にくぎ打ちしていきます。ぐっと東屋らしさが増してきています。
 
上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像 
  
ちょっとした寸法のずれは、その場で切って調整しています。
    
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予定では2日間での作業でしたが今日1日でかなり進んだので、翌日の作業はなくなったそうです。
そして記念の札「2020年8月11日 宮津高校建築科3年生建立」です。これを東屋の腰板部分に付けました。
   
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当日は最後までいることはできませんでしたが、ほぼ出来上がった姿を見ることができました。
「東屋のお披露目会をしなくては」とのこと、見晴らしのいいこの場所でみなさんが楽しそうに東屋を囲んでいる様子が目に浮かびます。
 
この東屋のある場所と道を挟んだ反対側は、スキー場だったところです。スキー場が閉鎖になってからは手入れがされず、荒れてしまったこととシカの食害がひどく、今まで見られた植物や希少な植物が減ってきているそうです。「何とかしようと思い柵を置いてみたんですが、まだまだ効果はわかりません。それでも何とかしないとなくなってしまうから・・・・」と話してくださいました。
 
上宮津・杉山エコガイドの会の活動の画像 
 
夏原グラントで予定していた道普請ツアーは、コロナの関係で都会からの大学生に来ていただくことができなくなり、地元の高校生の協力をいただくなど規模を縮小しての実施になったので、その費用で防護柵を設置できたらと考えておられます。
 
今回の東屋設置では地元の方々、若い世代の力、そして自分たちの思いと楽しみ、それらが効果的につながりあって実現しています。身近なところにある資源を活かしているからこそ、活動が長く続けられ、地元の方々からの信頼も厚いのだなあと思います。来年は2基目の東屋設置を予定されているとのこと、楽しみです。
 

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