比良山系の清掃登山(クリーンハイク)及び飲み水水質調査と放射線測定 /比良雪稜会
事業の概要
比良山系の登山道のゴミは減ってきていますが、更に減らして琵琶湖の水質保全に寄与します。今回は会員以外の方にも呼びかけ、清掃登山2コース実施します。また、秋には飲み水調査を6か所、登山道の放射線測定を11地点で行います。
2021年10月31日日曜日、比良雪稜会の活動を見学しました。待ち合わせた場所は大津市のJR湖西線、蓬莱駅前です。
志賀駅と蓬莱駅との真ん中あたりの信号を曲がり、比良山系の山に向かってぐんぐん登っていくと、金比羅神社があります。その少し上に、水場があるので、そこで水質検査用の水を汲み、放射線測定器で放射線量を測定するのです。
蓬莱駅前。ここで比良雪稜会のKさんの車に乗せていただき、金毘羅さんへ出発しました。
Kさんの車は4WDで、荒れた急坂でも安定の走りです。
しばらく上ったところに、金毘羅神社が見えてきました。この鳥居から少し登ると、神社の建物があるようです。
神社の下のスペースは、2台停めるといっぱいになりました。ここからは歩いて水場を目指します。
このヘアピンカーブを見ると、急傾斜であることがよくわかります。
今日は2班に分かれて登山をし、定点観測をしている水場をめぐって来られています。1つのコースは、大橋スリバチの水方面。朝、全員集合して和邇川河川敷から、坊村~牛コバ~○大橋スリバチの水~南比良峠(昼食)、そこから烏谷山~摺鉢山~○白滝谷登山口湧水~坊村=○権現山登山口湧水(採水)して、事務所へ。
もう一つの2コースは、荒川峠方面。集合地の和邇川河川敷から車に乗り合わせ中谷出合登山口へ。そこから●イン谷口~●大山口~●カモシカ台~●北比良峠~○●八雲ヶ原水場~●金糞峠~●南比良峠(昼食)~●荒川峠~○●荒川峠道湧水~●中谷出合登山口。ここからイン谷口へ行き、車に乗って、○●金比羅道の湧水がこの日の最後の取水と放射線測定の地点になっています。これが終わると、事務所に行って解散の予定です。
(●は放射線測定、〇は水質検査の印)
ですから、比良雪稜会の皆さんは7時間ほど登山してこられた後。それでも急斜面もものともせず登っておられました。私は、最後の地点だけ同行させてもらったというのに、坂道を登っていくとすぐに息が上がってしまいました。
すぐに水場に到着しました。水が勢いよく流れています。
そばには、「金毘羅神社の名水」という説明の看板も。
比良山系からの豊富で良質な水は、周辺から汲みに来る人が多いそうです。
この水を、ポリ容器に汲みます。
四つの容器に水を汲んだら、そのまま封をして宅配便で検査会社に送付するそうです。
水場をいくつか回ると、このボトルを持ち運ばなければなりません。とても重そうです。
水を汲んだ後は、放射線測定です。
時刻と測定器の数値を読み上げ、記録します。
測定が終了したら、坂道をまた金毘羅神社まで下りていきます。途中の路上にサワガニ発見。湧き水が豊富なので水生の生き物も多いのかもしれません。
ここで解散。私はKさんの車で、また同じ蓬莱駅まで送っていただきました。
Kさんは「私たちは山が好きで、山に登り続けたいという気持ちで、山の自然環境を守る活動をしています。一般の登山者にも呼びかけて、清掃登山を1979年から、また、山の水場の水質検査も2000年から続けています。
放射線測定のほうは、安心して山に登るために日本全国の仲間たちがずっと測定を続けています。測定器は東京の本部から借りてきています。
昔は山にゴミを埋めて帰ってくるというのが常識だったため、ロッジ跡地などからはゴミが大量に出てくるんですよ。
今回の夏原グラント助成は、主に水質検査の検査料金とメンバーの交通費などに充てています。助成がないときは負担が大きいので、助成はありがたいです。」と話してくださいました。
湖西線の車窓から見上げる比良山系は、いつも雄大で美しいです。比良雪稜会の皆さんの活動は、その美しさや水を守る、本当に大切なものだと感じました。