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地球とあそぶひみつきち /地球とあそぶひみつきち

事業の概要

京都市西京区の大原野で、約20年耕作放棄された土地を借りて、子どもたちがどろんこになって遊んだり野菜を作ったりできる会員制の場所が、地球とあそぶひみつきちです。毎週曜日を決めて「あそぶ日」「はたけの日」と、みんなで一緒に森の中で遊び、あるいは農作物のケアをします。土日は「整備の日」として、ひみつきち自体の整備活動を行います。毎月第3土曜日はイベント「地球とあそぼう」として、その季節の自然を楽しむ会。暑い時期は川遊び、寒い時期は火おこしや焼き芋、バームクーヘンづくり、みそづくりなどを予定しています。森や川に囲まれた農地で、あそびや農作業を通して、健康的なココロやカラダをつくつ機会を提供します。

地球とあそぶひみつきち みんなで草刈り

2022年7月28日(木)、地球とあそぶひみつきちの「やさいの日」に伺いました。
地球とあそぶひみつきちは、京都市西京区大原野にある場所です。この近くに住む、代表の髙坂さんが「自然農法で野菜を作りたい」と思って耕作放棄されたこの場所を借りて2018年に始めました。
 
地球とあそぶひみつきち 草に覆われていた農園名を見えるように 
  
「最初は向日町駅に近い畑を借りていたのですが、子どもの面倒を見ながら自然農法というのは限界があり、こちらに移りました。」と高坂さん。ご自身は4人のお子さんの子育て真っ最中です。「ここは20年以上耕作放棄され、木や草が生い茂っていました。地主さんには、この柵で囲った場所と、隣接する山も自由に使っていいと言ってもらっています。」
  
地球とあそぶひみつきち 入り口には夏原グラントロゴマーク表示 
  
夏原グラントのロゴマークも掲げてくださっています。ありがとうございます。
この門を入ったら、地球とあそぶひみつきちです。
 
地球とあそぶひみつきち 草の勢いがよい畑 
 
サツマイモが植わっているそうです。
 
地球とあそぶひみつきち 草が茂る畑 
 
しかし、草が茂っていて作物が見つかりにくいのでは。
 
地球とあそぶひみつきち 夏野菜が実る畑 
 
こちらには、ちゃんと夏野菜が育っていました。
 
地球とあそぶひみつきち キュウリ 
 
キュウリ
 
地球とあそぶひみつきち まだ青いトマト 
 
トマト

他にも果樹がたくさん植えてありました。マルベリー(桑の実)がなった時には、子どもたちは手を紫に染めながら夢中で食べたそうです。
 
地球とあそぶひみつきち 手作りの農具置き場 
   
あちらには、お父さんたち手作りの農機具置き場があります。
 
地球とあそぶひみつきち 手作りの勇武、タイヤをロープで吊り下げたもの 
 
こちらにも、手作りの遊具が。
地球とあそぶひみつきちでは、平日定期的に農業を学び作物の手入れをする「はたけの日」だけでなく、月に一回イベントとして、この場を使って自由に遊ぶ「地球とあそぼう」、月一回、梅仕事や味噌づくりなどをみんなで一緒に行う「青空てしごとラボ」、そしてこの場の整備を行う「ひみつきち整備」を不定期に行っています。このように、手作りが基本的な姿勢になっているのです。
 
どの開催日も誰でも参加できますが(要参加費)、お得に参加してもらえる月額会費も設けているのそうなので、気楽に体験できますね。月に一度、みんなでごはんをつくって食べるイベントは毎回大勢でにぎやかなのだとか。
 
焚火ができる場所もあり、自宅では燃やせない今、これは楽しそうです。子どもたちが車を気にせずに走り回れる場所でもあります。
 
行った時に簡易プールで水遊びをしていた子どもたちは、服に着替えて木製テラスで絵本を読んでもらい始めました。この方は絵本サークルのメンバーとのことで、即座に読み聞かせ会になりました。
 
地球とあそぶひみつきち 子どもたちが肩を寄せ合って、即座に絵本の会  
木陰で肩を寄せ合って、絵本に集中する子どもたち。鳥の声が聞こえ、風が通り抜けます。
なんて素敵な時間でしょう。
 
絵本を読み終わった後、突然、一人の子どもが元気よく言いました。
「僕も草刈りする!」
お母さんたちが、畑の草刈りをしよう、と準備をしているのを見ていたのです。
すぐに小さな鎌と軍手を出してもらい、喜んで畑の側の茂みへと行進です。
他の子どもたちも、我も我もと軍手と鎌を出してもらって準備完了。すぐに後に続きました。
 
地球とあそぶひみつきち 草刈りの準備中 
 
お母さんたちはニコニコと、
「前に鎌で手を切ったから、気をつけてね」
と余裕の表情。
そして、かわいい草刈り隊に向かって、こう声を掛けました。
「みんなで美味しいご飯を食べるために草刈りしようー!」
「おー!」
みんなやる気満々です。
 
地球とあそぶひみつきち 草刈りの前に蛇を驚かせる 
 
まず、高坂さんが、
「ヘビさん、これから草を刈りますよー。と、いませんか?いませんか?
とガサガサしてから刈るよ!」
と、実演。いきなり草刈りを始める前に、茂みを揺らしてヘビにお知らせすることで、逃げてもらうのだそうです。
 
「ヘビは、湿気のあるところにいるからね。毒のあるヘビは銭型の模様があるよ。咬まれると絶対入院だし咬まれると大変。気を付けてください!」
 
自然の中で活動するということは、こんな危険もあるということ。皆さん、安全には十分注意されているようです。
 
地球とあそぶひみつきち みんなで草刈り 
 
いよいよ子どもたちの出番です。小さな鎌で草を刈り始めました。
 
地球とあそぶひみつきち 子どもたちも草刈り 
 
暑い中、がんばって!
  
と日陰から応援していると、ものの10分も経たないうちに草刈り隊は戦線離脱し、お母さんたちだけが残って作業を続けていました。子どもたちは、この暑さの中で十分がんばったと思われます。強制されず、自発的に農業に関わった思い出は、とても大切ではないでしょうか
 
農作業をしている人と子どもを見ている人とで手分けすることで、子育て中でも助け合いながら畑仕事を進めることができるのです。
ここ、地球とあそぶひみつきちでは、こんなふうに自然にのんびりと時間が過ぎていきました。
 
地球とあそぶひみつきち 柵の外から畑を見る 
 
「ここはすぐそばまで山が迫っているので、獣害もひどくて夜だけ周囲を電柵で囲んで防いでいます。
これがないと、猿、猪、鹿が来て全部食べられるんです。ハクビシンも来てキュウリを食べます。
 
今、この側の山の木も茂りすぎているし、子ども用トイレもうまくいってないので、どちらも自分たちで何とか整備したいと考えています。ほかの団体では、こういう問題をどうされていますか? 教えてください」と高坂さんは意欲的でした。
 
地球とあそぶひみつきち 柵 
 
後日、夏原グラント市民環境講座で、バイオトイレを自作し使用している団体の方を高坂さんに紹介しました。すると二人はトイレの話やその他のお話で、とても盛り上がっておられました。
 
この場を維持するスタッフは5名。助成金は果樹の苗や保険料、チェーンソーなどに使われます。
 
これからも、子どもたちにとって思い切り自然と遊べる場所であるよう、また、大人も自然農法が体験できるよう、安全や快適さを整備し維持してください。地球とあそぶひみつきちの皆さん、応援しています。
 
地球とあそぶひみつきち 農具置き場 
 
 ▼地球とあそぶひみつきちサイトへ

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