トップページ > 助成の実績 > 里山整備に関わる次世代スタッフ育成(里山であそぼう会)

里山整備に関わる次世代スタッフ育成(里山であそぼう会) /上宮津・杉山エコガイドの会

事業の概要

親子で楽しめる自然体験活動を年間を通じて実施(里山であそぼう会)することを通じて、将来、自然環境を保全する、また古道の整備を行う担い手を育てていきます。

上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす

2023年10月14日、上宮津・杉山エコガイドの会が「里山整備に関わる次世代スタッフ育成(里山であそぼう会)」事業で実施の「秋をたのしもう! デイキャンプ」を訪問しました。

上宮津・杉山エコガイドの会は、これまで道普請ツアーや東屋整備、天然杉散策道の整備などを行い、その成果もあって訪れる人が増えてきています。ツアーや特に道の整備は継続することが必要なので、それに関わってくれる次世代スタッフを育成したいと思い、今回のデイキャンプを考えたとのことです。

今日のディキャンプのプログラムは大きく3つ。「石かまどを作ってカレー作り」「チェンソーアート」「古心探索」です。旧上宮津保育所(2021年度末で休所)を会場に、大人・子ども・スタッフ併せて30名ほどのデイキャンプです。

現地についたのは10時過ぎ。予定より早めに進んでいるとのこと、石かまど作りはとっくに終わって、カレー作りも終盤というタイミングでした。ちょうど、石かまどのお釜で炊いたご飯が仕上がった時で、蓋を開けた瞬間の炊き立てご飯のいい匂いが漂ってきました。誘われるように近づいていくと、子どもたちが釜に顔を近づけて中を覗き込んでいます。

上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  しゃもじのご飯をつまむ子  
「おいしいから食べてごらん」と言われても、一瞬たじろぐ子どもたち。恐る恐る手を伸ばし、そしてほんのちょっぴりつまんで口に運んでみると・・・「おいしい!」。その声を聞いてほかの子どもたちも、我も我もと手をだして、口々に「もちもちしてる!」「白くピカピカ輝いてる!」と大絶賛。2回目、3回目と手を伸ばしている子どももいました。横で聞いている大人・スタッフも「炊飯器で炊いたのとは違うよね」と、釜で炊くご飯の違いを改めてかみしめていました。
 
そしてこちらがカレー。「甘口」と「中辛」で2つの鍋で作っています。
  
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  簡易かまどで炊くカレー  
模造紙に書いてダンボールに貼ったような感じのものを発見。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす ごはんの炊き方図  
ごはんの炊き方。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  カレーの作り方図  
カレーの作り方。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  できあがったカレーを盛り付ける  
聞くと、代表の久古さんがお孫さんと描かれたのだそうです。これを見ながら、子どもたちが作り方を教えてもらっている光景が目に浮かびます。
「ちょっと早いけど、お昼にしましょう」の声に、みんながカレー鍋のところに集まってきました。準備が整い、カレーの盛り付けです。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす 盛り付けたカレー  
自分で好きなだけごはんを盛り、好きなだけカレーのルゥをかける。幸せの瞬間です。
おいしそうなカレーライスの出来上がり。みんなで揃って「いただきます~」と手を合わせ、待ってましたと口に運びます。ここまでのいろいろな体験は、わいわいがやがやとおしゃべりしながら進んでいたのですが、黙々と食べる様子から、自分で作って食べるの楽しさとおいしさが伝わってきました。
 
あっという間に完食、そしておかわりをする子どもたち。
そうこうしているうちに、遅れて参加の方がみんなの輪の中に入り、一緒にカレーを食べます。
上宮津・杉山エコガイドの会の最年長の方と子どもが何やらにこやかに話しています。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  スタッフとお話するこども  
そして、向こう側では、今回スタッフとして初参加されたスタッフと子ども。こんな感じで、世代を超えた会話があちらこちらで見つけられました。
 
 上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  立ち話する皆さん  
「次世代スタッフを育成したい」のためにできること、そこを意識して、今回デイキャンプを開催したそうです。「でも、こういう取り組みは初めてなので、まずは少人数でできることをやろうと、春に『森で遊ぼう会』をやってみました。近くのヨモギを摘んでおもちを作ったんです。それが楽しかったと言って、今日のスタッフとして参加してくださった方が3人いるんです」。楽しかったことが、つながっていくんですね。すごいことです。

参加者の方が、何やらカバンから取り出して、準備を始めました。
ベルト状のラインの上で楽しむ綱渡りとトランポリンを組み合わせたようなスポーツのスラックライン。このベルトを張っていたのです。「なんだ、なんだ・・・」という感じで、みんなが集まってきます。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  スラックラインを説明中  
スラックラインの説明をしながら準備をしている横で、もう、子どもたちのワクワクが止まりません。「ねえ、これなあに?」「どうやって遊ぶの?」と興味津々。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす スラックラインにチャレンジ  
こんな感じで、大人に手を取ってもらって平均台を歩いていく感じです。平均台ではなくてべルト状のラインなので上下に揺れ、足元がおぼつかない分ふらふらしますが楽しそうです。何回も何回もチャレンジしている子どもたち。どんどん上手になって、短い距離ではあるけれども大人の手を借りずに歩ける子どもも出てきました。屋外の遊び、キャンプならではです。
ごはんを食べて、遊んで。その次は、後片づけ。
「後片づけ始めるよ~」の声で、遊びは中断。それぞれ役割分担で始めます。
かまどの灰を集めます。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす かまどの灰を片付ける  
そして、お皿洗い。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  皿洗いする子どもたち  
キャンプは、自分にできることがいっぱいあります。
 
この後予定のチェンソーアートは、京丹後チェンソーアート倶楽部がデモンストレーションしてくれるそうです。会場に入ってきた軽トラの荷台に!
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  木製の手作り犬とどらえもん  
子どもたちが、なんだなんだと集まってきました。「え~、ドラえもん!」「こっちは犬かなあ」「木でこんなの作れるの!?」すごい!!の声が上がりました。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  子どもたちは興味津々  
そして始まりました。チェンソーの大きな音に始めはびっくりしていましたが、だんだん慣れてきます。そして木から何ができるのか、「○○じゃない?」「でも、△△にも見えるよ~」など、出来上がりを想像しながら、じっくりと見ています。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  チェーンソーアート作成中  
削っていくチェンソーからの木くずが迫力満点。
形ができあがってくると、みんな近づいて行って作品を触ります。「切りながら木目とか見て、デザインをしているんですか」「木によって切りやすかったり、難しかったりとかありますか」「これ以外に、どんなものを作るんですか」など、どんどん質問が出ました。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  チェーンソーアート質問中  
中には、チェンソーアートを習い始めたという若い方がいらっしゃいました。「やってみると難しくて。でも面白いです。まだ数回教えてもらっただけですけど、続けたいと思っています」とのこと。自分が好きで面白そうと思えることが身近にあるのは、素晴らしいなあと思いました。
 
この後のプログラムには参加することはできませんでしたが、代表の久古さんにお話を伺いました。
「森で遊ぼう会に参加した方が手伝ってくださったのが、とっても嬉しかったです。森や屋外で楽しいことがいっぱいあるので、それを伝えていきたいです。楽しいこと、おいしいことをしなくてはね」「その中から、環境のことを考えるようになり保全活動にも関心を持ち参加してくれる人が出てくるといいなあ」と話してくださいました。そして今日の子どもたちの様子、「家でゲームしているのもいいけど、こういうのも楽しいなあと思ってくれたらうれしいです」とのこと。
短い時間でしたが、若いスタッフの方々が活き活き、きびきびと動き、子どもたちの楽しそうな笑顔が溢れていました。そう、みんな楽しいことを「知らない」んだなあ、知ったら体が動き出すんだなあと感じました。この取り組みは始めたばかりとのことですから、まだまだ楽しいことを提供できそうです。たくさんの楽しみの中から、もっと知りたい、やってみたいということが、きっと見つかるんだろうなあと思いました。
 
上宮津・杉山エコガイドの会 活動のようす  探検に出かける子どもたち 
  
みなさんが探索に出かける姿を見送り、旧上宮津保育所を後にしました。

コメントを残す




このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ページトップに戻る