柿&薪泥棒プロジェクト /一般社団法人甲賀ナイスローカルカンパニー
事業の概要
放置されている柿などの収穫や、手入れされにくい山林の間伐などでの薪づくりを体験イベントとして実施し、多様な主体が楽しみながら里山資源の利活用ができる場をつくります。
2026年1月31日、日曜日の朝、甲賀市水口町の松尾地先にある、NPO法人 甲賀の環境・里山元気会のフィールドに伺いました。今日は、一般社団法人 甲賀ナイスローカルカンパニー(以下、ナイス)の「家族みんなで楽しめる里山保全活動」が開催されるのです。
ナイスは、夏原グラントファーストステップ助成を2年間受け、2025年度は一般助成1年目です。
また、NPO法人 甲賀の環境・里山元気会(以下、里山元気会)は、2018~2020年度の夏原グラント一般助成を受けていた団体です。(その時の活動レポートは▼こちらからどうぞ)
活動の一つである、「薪泥棒」が、里山元気会のフィールドで、今日行われます。
参加者と会員が集まり、最初に里山元気会の会長、藤井さんがごあいさつ。「今日は、ナイスさんと、うちが共同で作業を進めます。ナイスさんが立ち枯れのナラの伐採をして、その後、シイタケの菌打ちの榾木(ほだぎ)にします。落とした枝はチップにします。
お昼は、かやくご飯と豚汁で暖まってください。」
ナイスの代表理事、西川さんからも「今日は、雪も降って寒い中、薪泥棒のイベントにご参加をありがとうございます。私たちナイスは、地域の課題を引き受けて、お金や思いがぐるぐる回っていったらいいな、と言う気持ちで活動しています。今回は元気会の木の伐採を担当して技術と労力を提供し、元気会からはシイタケの榾木(ほだぎ)を提供してもらいます」。
里山元気会の皆さんが保全を続けるフィールドには、池も炭焼き小屋もあります。手入れが行き届いていて気持ちの良い里山です。
メンバーが集まっている、すぐそばにあります。
ナイスの「柿&薪泥棒プロジェクト」の「柿泥棒」「薪泥棒」というのは、高齢化など何等かの理由で持ち主が手入れや収穫できなくなった柿や木材を、一般市民に呼び掛け、収穫や間伐をして柿や薪を持ち帰ってもらう、というもの。
もちろん、事前に持ち主との交渉を済ませて円満に「泥棒」してもらいます。放置された農作物や山の木を収穫・間伐することで里山保全も獣害の予防も行うことができ、家族そろって参加することで里山の魅力に気づいてもらい、地元の人との個人的なつながりも生まれるきかっけを作ることができる。また、収穫した柿は干し柿に加工して、間伐材は薪に加工して販売し経済的な循環を生む。
こんな一石何鳥をもめざす、ユニークな取り組みです。
あいさつが終わったら、伐採、食事準備、里山元気会のシイタケ乾燥場作りに分かれて作業を開始しました。今回の参加者は大人16名、子ども5名です。
里山元気会のフィールドは広大です。今回は広場を取り囲む林の中の印をつけている木を切り倒していきます。
チェンソーの音が鳴り響く中、次々と切り倒されていきます。
倒す向きは、慎重に。思った方向に倒すのは難しいそうです。
倒れた木は、枝を落とし、幹を均等な長さに切っていきます。
チェンソーと手ノコで枝をどんどん落としていきます。
あとはひたすら幹と枝の置き場へと、人力で運んで積み重ねていきます。
幹はこんな感じに切ります。
斜面でのチェンソー作業は危険です。初めて参加する人や、見学する子どもたちには危険なことをしないように、ナイスのメンバーが注意を促していました。
一方、炊事班は小屋の中で食材を刻んでいました。かまどでは、間伐材が焚き木となって調理に使われています。
間伐材がエネルギーになるところを目撃、実感できました。
大きなシイタケにはびっくり。比較のために500円玉を置いてみました。
参加の小学生はシイタケのスライスに挑戦。このシイタケの大きいこと!里山元気会産のシイタケだそうです。
ちょっと難しそうですが、がんばれー!
羽釜で炊いた、かやくご飯ができあがりました。お焦げのいい香りがします。
ほかほかのご飯と豚汁。おいしくいただきました!巨大シイタケは、やわらかくてフワフワ。不思議な食感でした。
寒い中、あたたかい食事に心底ほっとします。
昼食後も、引き続き間伐と枝打ちと枝と幹運びです。
作業の合間には、チェンソーの目立てなどを行っていました。
ベテランメンバーの作業を見せながら、初めての参加者に目立てを習得してもらっています。初心者にはありがたいですね。
これらチェンソーや燃料、また草刈り機の替え刃、活動時の保険料などにも、夏原グラントの助成金を使っていただいています。
朝から切り落として運んできた枝や幹は、午後にはこんなに積みあがりました。
幹のほうは、薪ストーブ愛好家の方などが喜んで持ち帰るそうです。また、木の枝は菌を使う農法で使うそうで、そのために持ち帰る人もいるのだとか。
ナイスの理事、西島さんに夏原グラントのファーストステップからの約3年間の活動について聞いてみました。
「助成金をもらって実際に柿泥棒などのイベントを開催し、活動を通じて、いろんな組織と協働を始めることができました。
そのうちの一つが、里山元気会の皆さんとの協力関係です。すごくお元気な皆さんで、20年続けてきたこれまでの活動に加え、様々な主体にもフィールドを活用いただきたい、と考えておられました。
うちとしても、薪泥棒の場としてフィールドを使えるのは、とてもありがたいです。今回切った木の幹は、シイタケの榾木(ほだぎ)にして、収穫したシイタケを販売して活動資金にしたいと考えています。これからも里山元気会とは、お互いに協力を続けていきたいですし、ナイスの活動自体も気負わず無理のない範囲で続けていきたいです。」
今回、参加している子どもたちは、枝を運んで枝の山に投げたり、一輪車で幹を運んだり。車が通らないフィールドで自由に遊ぶ以外に、のこぎりで木を切ってみる子どももいました。いつの間にか自然に活動に参加しているようです。
自分が木を切るのを、お父さんに見てもらうなんて、なかなかないでしょう。でも薪泥棒イベントなら、親子でいっしょに木を切ることも可能です。ほかにも薪でご飯を炊くなどの昔の里山の暮らしの一端を体験できます。
さまざまな価値のあるナイスの皆さんの活動が、これからも続くことを期待しています。
柿泥棒・薪泥棒などの活動に興味のある方は、イベント情報などを団体サイトでチェックしてください。↓
一般社団法人甲賀ナイスローカルカンパニーのサイトは▼こちらから
メニュー「活動内容」から「柿泥棒」イベントの様子がよくわかる記事があります。




